奥秩父 笛吹川流域-赤ノ浦川-滝ノ沢

大嶽山那賀都神社〜赤ノ浦川・滝ノ沢〜青笹川左岸赤破線尾根

2009.6.28(日)


自宅(4:00)〜道の駅まきおか(5:50/6:30)〜
大嶽山那賀都神社P(6:45)〜
赤ノ浦川2個目堰堤入渓(7:45/7:55)
〜二俣・滝ノ沢(9:05)〜
奥ノ二俣(11:05/11:10)〜林道下(11:50/12:15)
林道上の滝ノ沢散策(12:25/12:40)〜青笹登山道口(14:00)〜
大嶽山那賀都神社P(15:40)


8h55’(歩行時間8H15’)
とてものんびり歩いているので参考にはならないかと)

あちこちの沢の本を引っ張りだしては、初級の沢で難しい滝がなくてと探し当てた所がこの沢です。実は沢をやりたいと言い出したのは私の方なのですが、何度か行くうちに沢の怖さも身にしみて、この次はどんな試練が待ち受けているのだ…と思うと、入渓前はいつも胃がきりきりとしだす始末…反対に相方はもう沢が楽しくてしかたがない様子ですから、こっちの不安などどこ吹く風です。それでも、沢に入るとその風景や水に癒されて、そんな不安はすぐに吹き飛んでしまうんですけど。地形図を見ると大嶽山那賀都神社からホトケ沢の二俣まで、堰堤が5基ほど読み取れますが、水平距離およそ1.5km標高は170m程しか上がらないので、堰堤を越える以外は小川のようなのどかな沢です。途中、金色の光る砂を見つけては、「金だ、金だ!」と騒ぐのはおやくそく!打って変わって、二俣からは、20mの滝を除いてはナメ滝、登りやすい滝、トイ状の滝、次々に現れる小滝群と自分達の力量で登れる滝が続くので飽きません。ただ、ちょっとぬめった滝もあるので、アクアステルスはかなり神経使うかもです。奥秩父の沢はフェルトのが向いているかもですね。この沢で唯一の懸念材料は、大平から続く林道がこの沢の上までやってきてしまったということ。沢の上部は破壊されてしまったのでは…と危惧していましたが、たぶん、10mと5mのトイ状の滝と小滝群あたりが消えてしまったようです。林道をはさんで上流は、途中まではやさしい小川の感じであとは涸れているようです。沢屋さんや登山者もそうですが、林道があって奥まで比較的簡単に入れるといううれしいメリットはたくさんあります。でも、林道1本に法面の高さ数十mが破壊され、沢床100m以上は瓦礫や倒木、もしくは土砂に埋まってしまった光景を帰りにたくさん見ました。法面から林道には必ずといっていい程落石があり、出来たばかりの林道なのに、雨で削られてぼこぼこです。こんな状態で仕事の車も安心して入れないのではないでしょうか。おまけに沢の上部は砂防堰堤…なんとなく目的が希薄なように見えてしまうのは私だけでしょうか。そのままにしておけば、林道を保全する余分な工事もいらないだろうに…ちょっと悲しくなります。林道といえばまだまだ奥へと続いていくようです。ホトケ沢も、西沢渓谷も東沢もこの先どうなってしまうんだろう。

国道140号を塩山から笛吹温泉郷を目指し、天科(あましな)に向かって国道を左折する。赤い橋を渡って右折で大嶽山那賀都神社の駐車場へ、案内に沿って神社に向かう。20分程の道のりの途中にも名の付いた滝の音があたりにこだまする。神社の境内を抜け、赤ノ浦川に架かる小さな鉄橋を渡って右岸に出、堰堤を一つ越える。すぐに二つ目の堰堤は右手の斜面を登って行くと、堰堤は深い水をたたえてダム湖になっていた。ちょっと不気味な感じで、ここをへつっていくのはあまり気持ちよくない。河原に下りる手前で沢支度をする。すぐ三つ目の堰堤は左を簡単に越えると、しばらくはやさしい小川のせせらぎ、といった風情が延々と続く。

多くの水を落とす四つ目の堰堤は右?を越え、右岸にザレを見ると、10mの滝とひと続きに見える五つ目の堰堤だ。先発のパーティは堰堤左を偵察してから右に移動して猛烈なザレを登って行った。私たちは10m滝を登らずに、左のルンゼを登りトラバースして滝を越えた。

ここでやっと二俣に到着、右俣のホトケ沢を分け左俣の滝ノ沢に入る。廃屋は滝ノ沢に入ってすぐの左岸に有り。白砂の小さな釜とナメが続く。とても気持ちがいい所で、沢の流れに合わせて自然と歩みものんびりとお散歩モードになってしまう。

しばらくで8m階段状の滝は、右側のなるべくぬめっていない所を登る。最初の大きな滝だったので、ちょっと緊張したが相方よりお先に登る。

すぐに続いて7m二条の滝も、右の窪から水線通しに割りと簡単に登れた。

沢は左にゆるく曲がってまたナメ地帯となる。


小さなチムニー滝は初めの一歩と二歩目が足掛かりが乏しかった。

次のチムニー滝は左から取り付き、水線に出てからフリクションで登る。結構おもしろかった。

続いて15mの滝は遠目には、わぁ、登れるかな〜でしたが、右の窪からクリア。この流木がちょっと惜しかったですね。

小滝をいくつか行くと、

奥の二俣です。両門の滝のように左右から8m滝とナメ滝が落ちてきて、深山幽谷な感じです。が〜左上にガードレール発見・・・とほほ

右俣のナメ滝を登ります。ここはすべら〜ず。その奥の20mがくせものでした。相方は自信たっぷりに左の乾いた岩から行きますが、私は不安があったので、「ザイル出して」と頼むと「甘い」と一喝。がしかし、相方途中の岩がかぶったあたりで、にっちもさっちもいかずセミ状態に陥る。え〜、私も相方助けないといけないので、あわてて右の窪から巻き登って、スリングを出すべく頑張るのだが、この巻きも結構いやな感じ・・・結局声を出すことしか出来ず(笑、相方なんとか右の巻き道までつるつるのとこをへつってきた。あとで、他の記録を見るとちょっとかぶってA0とか書いてあった。無茶しちゃいけませんね。

ここで一句、セミ一羽〜岩にしみいる滝の音〜  おそまつ

その上はナメ、相方水線を行くも無理せず、右に逃げる・・・

更だんだん水量も減ってきて、草地が増えてくると、クリンソウがちらほらと、

やがて、前方に林道が見えてくると、沢は倒木と土砂で埋まってしまう。もう、ここであきらめて左のルンゼを詰めて林道に登りたつ。

林道を歩いてさらに滝ノ沢の上流部まで行ってみる。細い流れのその奥には、クリンソウの群落が・・・

こんなにたくさん咲いているクリンソウは初めて見たので感激!まあ、ここまで来る人もなかなかいないだろうし、このままひっそりと咲いていてほしいものです。これから先、ヤブコギもきついので、ここからは林道を下って青笹まで行く登山道との合流点を目指す。

林道からは牛首や乾徳山が望まれる。初め林道が真下に見えるところをショートカットして下ってしまったら、なんだか登山道と様子が違う。薄い踏み跡が尾根に続いているのだが、ためしに牛首を定点チェックしてみたら位置がずれる。林道を戻ってみると案の定、枝林道が出来ていた。このまま下らなくてよかった。右写真のコンクリートの法面の見えるところが、正しい登山道との合流地点だった。

登山道分岐点にはしっかりと道標が立っていた。気持ちのいいカラマツとシラカバの登山道を行く。杉の植林帯に入るとやや登山道は荒れてくるが、そのうち青笹川の沢音が聞こえてくると、青笹の集落にたどり着いた。そこから数分で大嶽山那賀都神社Pまで戻った。

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