釼岳(2999m)、立山

2007.8.16(木)〜18(土)
[1日目] 晴れ
7:30扇沢 <アルペンルート> 9:25室堂9:45−10:15雷鳥荘10:20−11:00新室堂乗越11:15−13:00別山乗越13:20−14:05釼沢天場 
4h20’(歩行時間3h40’)
[2日目] 曇り
9:00釼沢天場−9:20剣山荘9:30−9:50一服釼10:00−10:53前釼10:58−12:25釼岳12:50−13:20平蔵のコルー14:40一服釼14:48−15:05剣山荘15:15−15:45釼沢天場
6h45’(歩行時間 5h37’)
[3日目] 雨のち曇り
8:00釼沢天場ー9:05別山(実は勘違い)9:10−10:55富士ノ折立(2999m)11:00−11:15大汝山(3015m)ー11:45雄山(2991.6m)12:25−13:00一ノ越ー13:30室堂14:15− 16:20扇沢
5h30’(歩行時間 4h40’)


[2日目] 8/17(金)曇り
朝、クライマー達が3時頃から釼岳を目指して出発し始める。昨晩から風が強く、それは朝になっても収まらない。富山方面からは竜巻のような雲が風と湿った雲をどんどん運んでくる。青空が見えていたのもひと時でお山はどんどんガスの中に隠れていく。それでも、5時6時と山頂を目指す人々はどんどん出発してゆく。我家はもう1日予備日があるので無理して今日登ることはないとぐずぐずしていた。何より強い風が切り立った岩峰に向かうことを躊躇させた。が、再度聞いた天気予報で次の日は更に天気が悪化することを告げられる。さんざん悩んで登頂するにはもうぎりぎりの時間である9時に三男と相方と3人で天場を後にする。剣山荘ではもう最初に登頂した人が下って来ていた。やはりこの先ずうっとガスの中らしい。私たちとほぼ同時に剣山荘から、若い男女のペアが出発した。恐らく私たちが今日の最後の登頂者だろう。一服釼までの一登りで早くも腹へりになる。朝はしっかり食べたはずだが、ここはしっかりエネルギーを補充しておく。一服釼からのガレた登山道では下ってくる人々と何人も何人もすれ違う。「今から登る人がいる」ときつい陰口を言われるが、悩みに悩んだあげくの選択なので、自分を納得させる。ひとしきり下山者をやり過ごすと、小学校低学年の子供二人を連れた親子とすれ違う。これには心底驚いた。もちろん装備は完璧で、子供達も嬉々としている。高校生の息子でさえ落ちたらどうしようと心配なのに、たいしたものだ。大岩も気づかない深いガスの中をもくもくと進む。ここで最後の男性とすれ違う。遅々として下っていないようなのだが、大丈夫なのだろうか。しばらくで前釼だ。水分補給だけして剣山荘からの男女ペアをぬかす。もうここからは誰にも会わない。いくつもの鎖場を越え、”門”に出る。右側がすぱっと切れ落ちた所をトラバース気味に登り、乗っこして反対側に下る。このあたりで更に視界が悪くなり、慎重にペンキマークを確認しながらのアップダウンだ。悪いことにガスで鎖が濡れている為、更なる緊張を強いられる。しばらくで平蔵の頭だろう岩場を登り、反対側の垂直な岩を下る。ここは足場もしっかりとしているので、見た目ほど怖くはない。平蔵のコルを過ぎ、平蔵谷の雪渓を越えると、いよいよカニのタテバイだ。ともかく、我家より他は誰もいないので、渋滞しなくていいのだがお手本もない。17mの垂直な壁を鎖をつたって登って行く。足場がうまく探せなくて、腕力に頼っている自分に、「足で登る、足で登る。」と呪文のように唱える。手も滑りそうで泣きそうになるが、なんとか登りきって水平にトラバースする。後はガレた登山道を一登りで山頂だ。山頂で休んでいる人たちが笑顔で迎えてくれた。相変わらず展望はないが、山頂に居合わせた人たちとのなんとも言えぬ連帯感のようなものを感じた。不思議な暖かいやさしさだろうか。程なくして男女のペアも登ってきた。10人にも満たない静かな山頂のひとときだった。ついに四方の展望を見せることはなく、また来るよと山頂を後にする。ガレを何も考えず先頭で下ってしまい、気づいた時にはカニのヨコバイに入る寸前の場所に。となんと、ヨコバイを登ってくる人が…あわてて戻る。視界が利かないので、登山道が本当に見えないのだ。再度ヨコバイの第一歩を探す、思いっきり上半身を下に向けて足場を探すがわかりません。しかたなく、足探り?でなんとか足場を探す。ここって、登りの方が楽そうに見えるんですが〜ガスでびっしょり濡れた鎖に手を何度も拭いて下る。ここで先行した茅ヶ崎のご夫婦の姿を発見、なんとか見失わないように登山道を見失わないように後を追う。なんだか、登りと違う登山道のようだ。知らないうちに前釼の山頂を巻いてしまったようだ。大岩の少し下でまさかの大岩ですれ違った男性がまだ下っていたらしい。もうあれから3時間もたっているのに遅すぎる。ホワイトワインディングなのか?しばらくして、パトロールに来られた山岳警備隊の方に、「上には何人残っていますか」と聞かれる。私が「若い男女のペアとヨコバイ登り男性だけ」と告げると、相方が「すぐ上に下るのが大分遅れている男性がいる」と答えて初めてその存在がわかった。山岳警備隊の方が来られたので安心して下ることにする。登山者がほとんど居ない時間、視界が利かない登山道、鎖場より危険だと思った。なんとか一服釼を越え無事剣山荘にたどり着いた。ここで明日の飲料水をくんで天場まで戻った。今回山岳警備隊の方々が毎日午後にパトロールされていることを知り、この山域の安全を守っていることに頭の下がる思いだった。

竜巻のような雲は富山側からどんどん昇ってくる、風が強い お花畑もガスの中

前釼山頂、ここからはどんな展望なんだろう? 前釼からはいくつものアップダウンだ

あっちに釼山頂があるはず!心の目で見る
ガスガスの時は必ず会う雷鳥…

最初に緊張する門のトラバース、足場はしっかりです 平蔵谷の雪渓の厚さをチェック

カニのタテバイ、ここが一番いやだった 静かな山頂でした

いきなりのカニのヨコバイだったので先頭に、ちょっとびびり、足場を探す ヨコバイを見上げる、風強し

ヨコバイの次がはしご、最初の一歩を大きくまたぐ 視界なし

平蔵のコル 平蔵の頭を登る

登山道が錯綜するあたりかな 無事天場に、山岳警備隊の皆様ご苦労様です

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