後立山連峰縦走’09夏

爺ヶ岳〜鹿島槍ヶ岳〜五竜岳〜唐松岳

2009.8.14(金)〜18(火)
[1日目]
8/14(金) 
自宅(8/13、21:30出発、八ヶ岳Pで仮眠)〜<車>〜扇沢、爺ヶ岳登山口P(5:20/5:55)〜
1990mあたりで朝食(8:45/9:10)〜種池山荘テント場(11:00)
5h5’(歩行時間4h40’)
[2日目]8/15(土) 

種池山荘テント場(5:50)〜爺ヶ岳南峰(6:35/6:50)〜爺ヶ岳中峰2669.8m(7:10/7:20)〜
冷池山荘(8:25/8:55)〜布引山2683m(10:25/10:35)〜鹿島槍ヶ岳2889.1m(11:50/12:35)〜キレット小屋(14:50)
9h(歩行時間7h40’)
[3日目]8/16(日) 

キレット小屋(6:00)〜口ノ沢のコル2416m(7:20)〜北尾根の頭2560m(7:55/8:00)〜
G5、2645m(9:50/10:00)〜五竜岳2814.1m(10:50/11:10)〜五竜山荘テント場(12:05)
6h5’(歩行時間5h30’)
[4日目]8/17(月)
 
五竜山荘テント場(7:10)〜牛首(10:30/10:40)〜唐松山荘(10:50/11:40)〜
唐松岳2696.4m(12:00/12:30)〜唐松岳テント場(12:40)
5h30’(歩行時間4h10’)
[5日目]8/18(火)
 
唐松岳テント場(5:30)〜丸山ケルン(6:10)〜八方池(7:15/7:30)
八方池山荘(8:30)〜<リフト・ゴンドラ>〜八方(9:00/9:20)〜<バス>〜
白馬駅(9:40/10:00)〜<大糸線>〜信濃大町(10:42/11:00)〜<バス>〜扇沢(11:30)
3h(歩行時間2h45’)


後立山連峰、当初の計画では5日間で扇沢を起点として爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳、鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳、栂池自然園に下山するという壮大な計画(計画倒れとも言う)を立てた。(もち相方)鹿島槍ヶ岳と五竜岳の間に八峰キレット、唐松岳と鑓ヶ岳の間に不帰ノ嶮という♪箱根の山は天下の険♪もものともしない難路です。大きなザックを背負ってこういうとこ歩くのか、という時点でぜいぜいはめげめげです。変わって相方は岩っぽい所が大好きなので、けっして譲りません。思い返してみれば、槍も釼もテント場にザックをデポしての軽荷での登りだったので、それほどの恐怖感はなかったけど、今回はすべて背負ってなので重荷に負けないようにと気持ちを引き締めてです。こんなスタートでしたが、まさかの相方が種池山荘まで青息吐息のダウンです。相方よりも相当早く着いてしまうなんてめったにないことなので、うれしいやらうれしいやらです。寝不足と腹ヘリと暑さに負けてしまったのでしょう。この時点で当初の計画で不帰ノ嶮を越えるのは日程的にきびしくなってきました。再度計画を練り直し、5日間でのんびり唐松岳までたどるゆるゆるコースに変更となりました。とは言うものの岩場のアップダウンは結構時間が掛かり、やはり骨太なコースなのだと認識しました。

[1日目]8/14(金)

前日夜自宅を発ち、八ヶ岳PAでついに眠気に負けて仮眠する。翌日は早く出るものの、扇沢Pの手前で渋滞となってぴくりとも動かない。朝食もトイレも扇沢で済ませる予定だったが、爺ヶ岳の駐車場のトンネル下に少しスペースがあったので、ユーターンしてそちらまで下る。なんとか車を止めて準備をして出発だ。

前日は北アは少しまとまった雨が降ったようで、朝方はまだなごりの雨が残っていた。爺ヶ岳登山口の駐車場はすでに満車で、次々に山頂を目指す人々がひっきりなしに出発して行く。ぜいぜい家も登山口ポストに登山届を出して皆に続いて柏原新道を行く。この瞬間がこれから始まる縦走への不安と期待とが入り混じった少しどきどきとするときだ。体を慣らすようにゆっくりと一歩一歩踏みしめていく。扇沢堰堤の水音が序々に小さくなっていくと、沢沿いに生い茂るやわらかな緑の植生からオオシラビソへと変わっていった。朝日を浴びる根太な森はいかにもここは「俺たちが守っているぞ」と言わんばかりの神秘な聖地のようだ。

樹林帯は風が通らず、前日の雨も相まってしばらくむしむしと暑い登りが続く。軽荷の人々に次々に抜かされてちょっとペースが狂いそうだ。やはり重荷のお兄さんに「今日はどちらまで」と聞かれる。当初予定であった冷池山荘テント場と答えるが、たどり着けなかった・・・ダケカンバの木々が目立つ石畳という場所からは種池山荘がすぐそこに見える。が、ここからが遠い。お日様にじりじりと照らされるが、ときどき通る風が心地よい。雲海が高山の下をすっぽりと覆い、まるで別世界に紛れ込んだようだ。目の前には針ノ木大雪渓を挟みこむように蓮華岳、針ノ木岳、スバリ岳が姿を現す。奥にちらっと見えるのは船窪岳だろうか。

まるでぬけるような青空を目指していくようにして相方よりかなり早く種池山荘に到着する。生ビールの看板がまだ初日最終地にたどり着いていない(とこの時は思っていた)身には大変罪な山荘だ。相方をしばし待つとどうも調子が悪そうだ。しばらく日陰で休みお昼を取り・・・生ビール・・・もう私の中ではここで完結。がご飯を食べたら案外元気になっちゃって冷池山荘へ行こうかどうしようかなんて言っているが、ビールを飲んだ時点でだめですってば。種池の由来である小さな水溜りの先がテント場だ。平で日陰もあって小屋のトイレ(ペーパーあり)は使えるし、おまけに生ビール・・・これ以上ない快適なテント場(20〜30張ほど、1日500円、水場なし)です。テントを設営して小屋の上の高台まで行ってみる。小屋の後ろに雄山、大汝山、真砂岳、別山と、

その右手には堂々の釼岳がそびえる。長次郎谷、八ッ峰、三ノ窓雪渓、小窓ノ王、小窓雪渓、小窓はくっきりと指呼の距離だ。

更に登山道を進むとすぐ目の前には爺ヶ岳南峰、中峰、北峰とがゆるやかな峰を連ねて、いかにも爺の名にふさわしい。

一旦夕食の為テントまで戻る。食材は生のものがたくさんあるのでビールも進む。初日は恒例の冷凍野菜とちくわのみそ煮込みうどん。ハムやチーズなどのつまみなど。今回きゅうりを忘れたのは痛かった。みそがあると塩分補給にはもってこいだ。隣の山岳会の方のテントはステーキみたい。いい匂いがこちらにも漂ってくる。おまけにガーリックパンを焼く為だけの道具まで。定点テント泊は贅沢でいいなあ。ちらちらと盗みみる道具の数々に古き良き時代を感じてなんともうらやましい。ビールも効いていい気持ちになったところで、また高台を目指して日没を見に行く。綿菓子のような雲海の先はすべてを覆い隠してまるですぐに海のように見えるが、まだまだ先なのだろう。空の色がほのかにオレンジをまとってなんとも美しい。

17:30太陽が釼岳に沈み始めると、あっという間の出来事で落ちていった。

後は黒く大きな山塊が支配する闇の世界へと向かうだけだ。私たちも眠りにつくことにしよう。

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