丹沢 玄倉川流域-ユーシン沢

2009.11.22(日)〜23(月)
[1日目]
11/22(日) /
寄大橋P(8:00)〜雨山峠(10:25/10:30)〜ユーシンロッジ(11:30/11:40)〜檜洞沢(11:55/12:05)〜ユーシン沢出合(14:55)〜
980mあたりの河原ビバーク地(16:20)     
8h20’(歩行時間7h55’)

[2日目]11/23(月) 
    
ビバーク地(7:35)〜1275mあたり沢装備解除(9:10/9:35)〜金山谷乗越あたり(9:45)〜神ノ川乗越(10:15)〜臼ヶ岳(10:50/11:20)〜
ユーシンロッジ(13:50/14:20)〜雨山峠(15:35/15:45)〜寄沢鎖場(16:35/16:45)〜寄大橋P(17:55)    
10h20’(歩行時間8h30’)

石英閃緑岩の白い輝きが美しい玄倉川の上流部に位置する檜洞沢、そこから左岸に枝を分けた沢がユーシン沢です。檜洞沢にするかユーシン沢にするか悩みましたが、ユーシン沢の方が上流部に河原の多そうな地形だったので、泊り場が多そうということでユーシン沢に決定。沢のガイド本にも載っていない平凡な沢らしいので重いザックでもさして困難ではないだろうな、時間はたっぷりなので、紅葉を愛でながらのんびりとした沢旅にしようと、お酒もいっぱいザックに詰めた。
ところで、沢の状況などを後日調べた所、松田警察署の西丹沢登山情報などで、H20年より一般に認知されている通称名から、正しい表記に改める試みが始まっています。一般的には通称が広く使われているために、どこまで浸透するかは微妙ですが、本来の名称が残ってほしいものです。たとえば、玄倉川流域ですと、同角沢→洞角沢(カモシカの袋角の意味)、ザンザ洞沢→サンサブロウ沢、ユーシンロッジからユーシン沢出合の間→檜洞沢に含まれる、のようです。

[1日目]11/22(日)

1日目の天気予報は午後から雨、3時頃までにビバーク地に着ければ大丈夫だね。なんて言っていたけど、10時前にはもう小雨、さらには霰までも降ってきてしまう。寄コシバ沢を渡ってからはいくらかこのコースも補修が行われたようだった。それでも一般道にしてはきびしさには変わりがなく、雨に濡れた桟道などは、いつ歩いても緊張する。(雨天時は通行禁止のようです)山間部の紅葉はブナやクヌギなどがほとんど葉を落として終わりな様相だが、それでも最後まで色づくもみじが所々ポイントに赤い。

寄沢沿いはモミジの淡い色合い 手の入った登山道

雨山峠直下の谷は序々に崩落が進んでいて相変わらずだ。雨山峠を越え、雨山沢も緊張の歩み。

ユーシンロッジと公衆トイレの間の幅広道をたどり、山荘の脇を抜けると道は二俣に分かれ、左手に進むと発電施設の水槽が現れる。鉄階段を使ってここを登り、道なりに左手に進めば写真の場所で、ここで最後の堰堤を越えて檜洞沢に降り立ちます。

ここで沢装備を整えて、すぐに初めの滝4mが現れます。釜が深くて右をへつるのですが、これが中々難しくてかなり四苦八苦…結局あきらめて左岸に巻きを探すと、赤テでしっかりマークされた所にとっても歩きやすい踏み跡があってほっと一安心。この踏み跡は黒破線の登山道に繋がっていた。

すぐに下りれる場所を見つけてまた沢に下る。F1を上から覗き込むと、水線を行けそうな行けなそうな…でした。

F1のすぐ上の滝、相変わらず深い釜を持っていて、黄色の紅葉、赤いもみじの落葉、エメラルドグリーンの釜、白い滝と何拍子もそろった色の競演です。

白い岩や砂に赤いもみじが映えます。魚止の滝まで黒破線で巻いてしまうと、このすばらしい景色には会えないので、頑張って下りてきてよかったな。

すぐにCSの滝が現れる。右岸にスリングが下がっていましたが、微妙な高度感…左手からシャワーを浴びつつ正面突破を試みるもザックが重過ぎて無理。結局素直に左のCSを潜ってまず相方が空身でつっぱりで登り、二人分のザックを持ち上げて次に私もつっぱりで後に続く。最後は相方にひっぱってもらう。中々シビアだった。

いくつかの美しい小滝をなおもへつりながら越えていく。ほんとうに心が洗われるような場所だ。

沢はちょっと巨岩帯っぽくなるが、行ったことないけど黒部だわあ。



奈良の飛鳥にある亀石みたいな巨岩が右を向いて小さな石に支えられて乗っかっていた。ルパン3世に出てくるマモウみたい!

もみじの積もった岸辺を越えて、魚止の滝だ。

つるつるに磨かれたスラブを水量のある流れがいっきに流れ落ち見事だ。左の岩棚が巻きルートなのに、微妙に岩が濡れていてなぜか相方びびって登れず。その更に左手に巻き道(テープべたばりであった、とほ)があったのに気づかずに、もっと左手のルンゼを40m程尾根まで登ってしまう。鞍部の向こう側には沢までの長〜いトラロープがつるつる斜面にぶらさがっていたが、(ここは沢がぐるっと回っているので反対側も檜洞沢なのだ)とても使う気にはなれない。鞍部から魚止の滝上の尾根方面に薄い踏み跡をトラバースし、急な尾根を下って魚止の滝の上に出た。一箇所危険箇所はスリングで確保した。高巻き過ぎはかえって恐いといういい見本のような巻きだった。


ミニゴルジュを越えてコケ地帯になると、前方に檜洞沢の小滝が見えてきた。丁度ここは右手からユーシン沢が出合う地点で木の葉が落ちた今はすっきりと見通しが利いて、小広くいいところだ。

こちらがユーシン沢

しばらくゴロゴロした所を進むと、なんでもない流れで足を取られてころび腰まで浸かってしまった。ウエストポーチまで濡らしてしまったが、かろうじてジプロックに入れておいたデジカメは助かった。

左の滝を越え、そのすぐ上がユーシン沢で一番難しかった右の滝だ。二段のくの字の滝で、下が2m、上が7m位かな。下段も釜が深くて、つるつるの右手は登れなかった。上段は水量の多いトヨ状でもちろん無理。で、左手の狭い窪にトラロープが下がっていたが、ホールドが少なくて相方は普通に登っていったけれど、私にはかなり難しかった。結構時間がかかってやっとこ登った(汗

こんな小滝をいくつか越えていくと、心なしかあたりも薄暗くなってきて、泊り場はまだかなあとちょっと気持ちもあせってくる。

右岸から岩に塞がれた支沢を見て狭まった沢を進むと、16:20やっと辺りが開けた泊り場に着いた。

急いで焚き木を探してなんとか焚き火にありつけた。朝方の雨で湿っていて、メタなしで点くかチャレンジしてみたがやっぱりだめで、メタ1個のお世話になった。けむいのにはまいったけれど、濡らしたズボンは乾いたしめでたしだ。濡れた場合の予備の着替えは一式持って行ったけど、乾いてしまえば無駄な荷物・・・このあたりをどうするか、軽量化への道は険しい。あたりが暗くなると、狭い谷の切れ目から東に金星だろうか?ひと際輝く星が見てとれた。明日は晴れだろう。疲れて熟睡してしまったからか、動物の気配は感じなかった。

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